東野圭吾のミステリー映像化 〜沈黙のパレード読み終わりました〜
「好きな作家は?」と聞かれたら、「東野圭吾!」と即答します。基本、原作を読むのが好きなのですが、それが映像化されるのも楽しみです。阿部寛が刑事役で活躍する『新参者』『麒麟の翼』『眠りの森』などの【加賀恭一郎シリーズ】 木村拓哉と長澤まさみのコンビ『マスカレード・ホテル』『マスカレード・イブ』などの【マスカレードシリーズ】 福山雅治の『容疑者Xの献身』『真夏の方程式』などのガリレオシリーズ (*このシリーズの『沈黙のパレード』を最近読み終わりました) ジャニーズが主役などをつとめた『流星の絆(ニノと錦戸くん)』『ナミヤ雑貨店の奇蹟(山田くん)』『時生(国分くんと櫻井くん)』など、たくさん映像化されているので、何かしら聞いたことはあると思います。(敬称略させていただきます)
東野圭吾にはまったきっかけ
いつ頃、何がきっかけで、どの作品を最初に手にしたのか、記憶を辿ってみましたがはっきりしません。30年前に結婚してから1人で東京へ行く時に、電車内で読もうとして適当に本屋で買った『ブルータスの心臓』じゃなかったかな。その後、『白夜行』『パラドックス13』『天空の蜂』などを次々に読んで、完全にはまりました。
まだ30〜40代の頃は、新しい本が手に入ると、「今日はこの段まで」と決めても、先が気になって夜中まで読んでしまうこともありましたが、最近はそれこそやわやわと読んでいます。貧乏性なので、新刊は文庫が出てから購入して読みます。図書館で借りることもあるのですが、待ちが1年以上になることもあり、面倒だし、結局買うのでそうしています。
最近読み終わったのが、『沈黙のパレード』です。ちょうど映画のキャストが発表された時でしたので、脳内であてはめながら読み進めました。普通は、原作を読み終えた後に、映画やドラマになることを知るので、「えぇ〜この人ぉ?」と思うことも多いのですが。これに関しては、「うんうん、ぴったり」でした。大好きなガリレオシリーズですし、キャストの皆さんも好きな人たちで、パレードの場面は見ごたえのある楽しいものになると期待します。
私の好きな作品紹介 順不同(原作だったり映像だったり)
では、私の好きな作品を紹介します。順位は付けられないので、思いついた順です。犯人名などの極端なネタバレはしませんが、だいたいのストーリーは書くので、嫌な方は読まないでね。原作は原作、映像は映像と割りきっています。原作と映像とごっちゃになるかもしれませんが、あまり気にしないので。原作を読んでいる分、映像の分かりにくい分を自分で補いながら見てるかもしれません。反対に、あまりにも原作からかけ離れると、混乱してしまうかもしれません。原作にあったのか、映像のオリジナルなのか、わからなくなることも多々あります。
何といっても「白夜行」 一押し!
『白夜行』読後、「あぁ、この作者の本好きだわ、他のも読みたい」とはっきり思わせた作品。大人の身勝手で人生の歯車を狂わされた子ども二人の、胸がかきむしられるほどの切なくて苦しい生き方。文庫本としてはかなり長編ですが、その分読み応えがあります。若かりし頃の綾瀬はるかと山田孝之でドラマ化(ファンならずとも必見です!) 堀北真希と高良健吾で映画化されました。ドラマの方が時間が長いので丁寧な描写になっていて好きです。子ども時代を演じた福田万由子と泉澤祐希もいいですね。ドラマで印象に残っているシーンは、駅のトイレで雪穂が陰湿な落書きを消しているところに亮司が来る場面。原作では二人は決して会わないし、自分の心情も話さないので、この部分は無いのですが、もう、可哀想でぼろぼろ泣いてしまいます。あの親たちさえいなければ、二人は陽のあたる道を歩いていたはずなのに、あいつらのせいで!(ドラマは7月13日からTBSチャンネル2で再放送しますね。有料のCS放送です。)
映像化の最高傑作「容疑者Xの献身」
『容疑者Xの献身』福山雅治のガリレオシリーズ。人はここまで人を愛することができるのか。男女の愛情を越えて、報われなくてもただ、その人のために生きると決めた男。堤真一、松雪泰子の共演で映画化。堤真一がちょっと格好良すぎて、もっと冴えないおじさんのイメージだから、カンニング竹山とかが良かったのにとも思いましたが…堤真一、さすがの演技です。泣けます。松雪泰子、美しすぎます。私が数年前にパートを始めようと考えたとき、迷わずお弁当屋さんに決めました。あの松雪泰子が美しすぎたからです。原作もいいです(直木賞受賞作)し、映画もとても良いです。良いしか言ってませんね、本当に好きです。印象に残っているシーンは、ラストですね。魂の叫びのあの顔。それと、刑務所での暇の潰し方。
詐欺師の兄妹にどっぷりはまる「流星の絆」
『流星の絆』東野圭吾の作品は、「理不尽な殺され方をした家族の仇を討つために、平凡な一市民が復讐に走る」ものがよくあり、読者は「復讐はダメだけど、気持ちはわかるよ…逃げて!」となっていくのですが、この作品は兄妹が親の仇を討つ話です。洋食屋を営む優しい夫婦と幼い兄妹。犯人と目星をつけた相手に近づいていく様子はまさにドキドキもの。二宮和也、錦戸亮、戸田恵梨香が三兄妹を演じたドラマは、どうしてももう一度見たい。お願いします、TBSさん!
教科書に載せたい「手紙」
『手紙』謎解きのミステリーとは一線を画す作品。ミステリー苦手という方にも読んでもらいたいです。身内が罪を犯したら、家族がどんな思いをするのか、魔が差した一瞬の出来事で、何の罪もない家族の一生を台無しにするということを、啓発として中学生くらいで読むor観て欲しいと思います。山田孝之、玉山鉄二、沢尻エリカで映画化。こんなにかわいい子がいるんだ!と驚いたよ、沢尻エリカ。残念です。泣き顔を見られたくない人は、一人で観た方がいいです。
これぞ東野圭吾「麒麟の翼」
『麒麟の翼』東京日本橋が舞台の加賀恭太郎シリーズの長編。この辺は行ったことがないので、七福神巡りをしたいと思いながらのコロナ禍。いつか、必ず行きます。1人の男が何者かに刺されて死亡、男が持っていた折り鶴がヒントになるのか…最後まで謎解きが繰り広げられ、読み終わったときには、家族の愛情に胸が締め付けられ、なぜこんなことになったのかと虚しく思い、真実が明らかになる安堵と辛さ…様々な感情が押し寄せてくる作品でした。阿部寛が主役で映画化(このシリーズはドラマもあり、一話完結でおもしろいです『新参者』)され、共演は中井貴一、新垣結衣、三浦貴大、そして高校生役で松坂桃李、山崎賢人、菅田将暉という、とんでもない豪華メンバーが並んでいます。やっぱり、本を持って聖地巡礼したいですね。
ジャニーズでもいいんだ…「ナミヤ雑貨店の奇蹟」
『ナミヤ雑貨店の奇蹟』長編ですが、エピソードがオムニバス形式に分かれているので、読みやすいです。寝る前に軽く読むのに良いかなと思いきや、先へ先へと気になって眠れなくなるので注意。(全く関係ないのですが、「寝る前に読む本って何て言うんだっけ、枕本?」と思いながらググったら、「枕本=春本(春本がわからなかったら、ググってね、但しR-18)」だそうで、危ないところでした。正しくは「枕頭(ちんとう)の本」と言うそうです。(声に出すとこちらの方がちょっと…) 話がそれました。ある悪事を働いた若者三人が、逃げ込んだのは空き家になった雑貨店。そこに投げ込まれるのは時空を越えた「悩み相談」なのか?相談者にとっての未来を知る若者は、進むべく道を必死に伝えようとします。ジャニーズの山田涼介主演、西田敏行、尾野真千子、門脇麦、村上虹郎、林遣都ら共演で映画化。「ジャニーズかよぅ、映像か楽しみにしてたのに、なんだかなぁ」と思いながら観ましたが、これは!いい!なげやりだった若者たちが、どんどん人(過去の)と関わるうちに、自分を取り戻していく、珍しく読み終わると心が温まる作品です。
後味が悪いけどもう一度観たくなる「赤い指」
『赤い指』場面は殆ど一つの家庭なのですが、濃いです。家族とは、を考えさせられる作品。これも、阿部寛の加賀恭太郎シリーズの一つ。途中で「まさか…」と気付くのですが、それがまた辛く切なく幸せってなんなのか、みんな幸せになりたいだけなのに!と、胸が痛くなります。ドラマでは「白夜行」で山田孝之の子ども時代を演じた泉澤祐希が少し大きくなって中学生役で出ています。
出会えてよかった「ブルータスの心臓」
『ブルータスの心臓』多分これが最初の一冊だったと思われます。それまであまりミステリーは読んでおらず、たまたま手にして読んでみたらおもしろく、東野圭吾という作家がいることもこの時初めて知ったと思います。完全犯罪を遂行するため、三人の男が手を組んでアリバイ工作を仕組んでいく、最後までドキドキハラハラの作品。藤原竜也でドラマ化されました。
最高の胸糞悪さ「さまよう刃」
『さまよう刃』究極の復讐もの。娘をなぶり殺しにされた主人公が犯人を追い詰めます。警察は主人公に殺されそうになる犯人を守る立場に。娘を持つ親だったら、いやでも主人公に感情移入してしまうでしょう。司法が裁かないなら私刑にするしかないのでしょうか。とても辛い作品です。寺尾聡で映画化されました。また、昨年竹野内豊でドラマ化されました。
壮大な映像「天空の蜂」
『天空の蜂』これは、殺人が出てこないクライシスサスペンス。(クライシス…ググったら、危機・重大な局面だそうです)もちろんフィクションなのですが…フィクションと言い切れるのか…恐ろしいです。一言で表すと、「原発にでっかいヘリコプター落とすぞ」と脅され、実際に上空には子どもを乗せた制御不能のヘリコプターが。というお話。江口洋介と本木雅弘で映画化。迫力ありましたね。
映像化を待っています!「パラドックス13」
『パラドックス13』 一番映像化を待っている作品です。地球にズレが生じたため、パラレルワールドに飛ばされてしまった老若男女13名。台風や地震などの天災や伝染病、怪我というあらゆる災難から力を合わせて乗り越えようとする中で見えてくる、人間の本当の姿…もう、息を吸うのも忘れるほど、先が気になり夢中で読んじゃいます。映像化の際は、西島秀俊、菅田将暉、森七菜、ガッキー、石ちゃんでお願いします!
わくわく待ち遠しい「沈黙のパレード」
『沈黙のパレード』私が最近読み終わった作品。久しぶりに読んで面白かったです。ガリレオシリーズ。読者も一緒になっての謎解き、そしてどんでん返しがあるのかないのか。出てくる人たちが一人を除いて良い人ばかりなので、「東野圭吾だしなぁ、犯人はこの中にいるのか?嫌だなぁ。」と読み進めていくと、う~~~、そんな!な結末が。映画は主演に福山雅治、共演におなじみの北村一輝、柴崎コウ。楽しみですね。
他にもたくさん
他にもたくさんありますが、またぼちぼちと。
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